Deathフェス誕生のきっかけ
発起人である市川と小野が、長野県飯綱町のワーケーションプラグラムに参加していたときのこと。夜、お酒を飲みながら、話の流れで「死」に関する話題になりました。
生き方については、多様な選択肢から選べるようになってきているのに、死に関することはなぜ選べないのだろう?
最後まで、自分らしく人生を終えたいよね。
でも、待って。そもそも終い方や還り方、死後のことを今のうちから考えたい、選びたい、と考える私たちって、やっぱりちょっと変なのかな。
そう考えた私たちは、現状、日本では「死に関すること」ってどうなっているんだろう?と興味が湧いてきて、いろいろ調べてみることにしました。
多死社会の日本でいま起きていること
そこでわかったのは、日本はいま超少子高齢化と同時に「多死社会」に突入しているということです。2022年、日本の年間死者数は157万人を超えました。これは過去最多の数字で、40年前の2.2倍。2040年の約170万人をピークに、長い期間、高止まりすると予測されています。
また、多死社会では、火葬待ち・お墓の継承・無縁墓・孤独死・無縁遺骨など、死の周辺にあるさまざまな社会課題が、時代の変化とともに顕在化しつつあることがわかってきたのです。
これらを解決するためにはどうしたらよいのか。
私たちは、
令和の時代にあわせて、「死」に関することをアップデートする必要がある、
そのためにも、まず「死というテーマ」がタブー視され過ぎている現状をなんとかしなければ、
と考えました。
都市部への人口集中、核家族化が進む現代は、死を身近に感じる体験をしたり、話したり、考えたりする機会が、昔よりも減ってきています。
世の中を見渡すと、「シニアのための終活」ばかり。
「死なない人」はいない」し、「人間いつ死ぬかなんて誰にもわからない」のに、死がとても遠い存在になってしまっていることに気づいたのです。
「死というテーマ」には本来、愛や感謝、つながりなど、生をポジティブに照らす側面があります。誰にでも「死」が訪れることを意識したり身近に死を体験したりすることで、「では、今をどう生きるか?」を考え、行動を変えることにつながります。
私たち一人ひとりが、死というテーマのもつ多面性に気づき、人生と地続きのものとして「自分ごと」として捉えられるようにするには、どうしたらよいか?
私たちは、業界の専門家による情報提供の場ではなく、エンドユーザーである私たちが知りたいこと、考えたいことを軸に、気軽に親しみを持って、あたらしく死に出会い直せる場所をフェススタイルで実現したい!と考えました。
それが「Deathフェス」なのです。
Deathフェスでどんなことをやるのか
“まじめに、真剣に、そして楽しく!”
Deathフェスは、死を起点とした新しい価値の提案、新しい文化の兆しがうまれるイベントです。
「人を弔う」という行為は、古今東西、人類共通の営みであり、人間の文化における重要なピースです。私たちはその「葬送という文化」に着目して、「多死社会」における新しい選択肢を提案します。また、葬送だけでなく、死を起点としてどう生きるかを考えたり、「死生観を育む」ようなことにも取り組みます。
Deathフェスでは、3つの入口を用意しています。
※コンテンツは現在調整中です。決まり次第、随時公式サイトでアップデートしていきます!
Deathフェスで私たちが実現したいこと
9月1日の「防災の日」に防災の準備を見直すように、4月14日(よい死の日)には、生き方と終い方の両方を見直すのが当たり前になるといいなと思います。
大震災のシミュレーションは、積極的にしたいものではありません。できれば、自分は遭遇しないものとして、見て見ぬふりをしたいもの。それでも、9月1日という防災の日があるから、なんとなく備えを見直す習慣が根付いています。
「死というテーマ」に向き合うことも、最初からポジティブな習慣にはならないでしょう。
でも、自分が望む/望まないにかかわらず、誰もが、自分の備えを見直したり、家族と話したりする、そんなきっかけになるように、Deathフェスを定番イベントとして育て定着させ、国民的な常識にまで育てていきたいと考えています。そうしたら、「死というテーマ」が持つ、ポジティブでパワフルな影響力を、もっと多くの人が享受できるはずです。
そして、毎年よい死の日の前後には、Deathフェス賛同団体・事業者による「持ち寄り」スタイルのイベントが全国各地で開催され、Deathフェスのムーブメントの輪が、全国にも広がっていくといいなと考えています。
アラフィフの私たちがやる意味
アラフィフの私たちの親は、人口ボリューム層であるまさに団塊世代。つまり、団塊ジュニアである私たちが、親世代をどう見送るかが、後の世代に大きなインパクトを与えると考えています。また、私たちはZ、α世代の子をもつ親でもあります。団塊世代と、Z・α世代のあいだにいる私たちだからこそできる場作りや発信、そして社会に向けたアクションがあると感じています。
これまでの活動の軌跡
よい死の日である4月14日に
新しい文化の発信地である渋谷で
Deathフェスをやる!
私たちは、この3つだけを決めて、走り出しました。
2023年6〜8月には、NPO法人ETICが主催する、組織を越えて、社会課題解決に挑むプロジェクト「Beyonders」の2023年上期プロジェクトに採択され、約10名のプロボノメンバーとともにDeathフェスのベースとなるアイディア整理を行いました。
そして、2023年11月からは、SHIBUYA QWSのQWSチャレンジ17期生に採択され、企画のブラッシュアップを行ってきました。2023年10月からは、月1回のカウントダウンイベントをSHIBUYA QWSで開催し、のべ200名の方にご参加いただきました。
そして今、このクラウドファンディングを通して、よりたくさんの方にDeathフェスを知っていただき、みなさんと一緒に、渋谷からムーブメントをつくっていきたいと考えています。
応援メッセージをいただきました!
株式会社Deportare Partners 為末大さん
プロジェクトを通じて死について考えるきっかけになればと思い、QWSチャレンジ #17に採択しました。また、センシティブな領域なので、どんな表現の仕方であれば世の中に問いを投げかけるきっかけになるかを伴走できたらと思います
ハヤカワ五味さん
死にまつわるビジネス分野は広がっていますが、その一方で早いうちから死について考える機会はまだ多くないように思います。渋谷という場所でプロジェクトが進むことに強い意義を感じるので、形になっていくことがとても楽しみです
CGOドットコム総長 バブリーさん
『死』は誰にでも訪れるもの。でもなんか話しづらい雰囲気…。でもどうせだったら自分らしい『死』について考えてみたいじゃん!!!ということで、今回Deathフェスさんとご一緒させていただくことになりました💪 普段はちょっとハードな話題の『死』について、ギャルマインド(自分軸・直感性・ポジティブ)で、みんなでオープンに語り合う場を作っていきたいと思います★